2021年より有効となる労働法の改正点

2021年より有効となる労働法の改正点

給与や賞与などに関するベトナム2019年労働法の改正点は2021年1月1日より有効になるので、労働者は自分の権利を確保するため理解する必要があります。以下に、それらの改正点を示します。

1.有給休暇日の追加

2019年労働法第113条第1項にのっとり、労働者は、2021年から、同一雇用者の下で12ヶ月間勤務した場合、労働契約書に沿って年次有給休暇日数を以下のように付与されます。

  • 通常勤務の場合、12日となります。
  • 未成年の労働者または障害者の労働者あるいは重労働・有害・危険な業務をする労働者、14日となります。
  • 特別に重労働・有害・危険な業務を担う労働者の場合、16日となります。

祝日に関する改正点については、建国記念日(9月2日)の祝日の日数を1日追加して2連休としました。現行法の9月2日に加えて、年によって9月2日の前日もしくは後日を祝日にします。

これにより、年間休日総数は11日に増加し、すなわち、旧労働法に比べ、1日が増えました。

2.以下の場合における労働者への有給休暇の付与

同法第115条第1項においては、労働者は、義父や義母または配偶者の義父や義母が死亡した場合、有給休暇3日を付与されるという規定が追加されました。さらに、実子または養子が結婚する場合、有給休暇1日を付与される(旧:子が結婚する場合、有給休暇1日を付与される)、実子または養子が死亡した場合、有給休暇3日を付与される(旧:子が死亡した場合、有給休暇3日を付与される)と明確に書き直しました。

3. 給与を期日どおりに支払されない場合における予告なき契約終了

同法第35条第2項第b号にのっとり、労働者は、同法第97条第4項に定める場合を除き、雇用者が期日どおりに給与を支払わない若しくは給与を全額支払わない場合、事前通知なしで、労働契約を一方的に終了することができます。(旧:労働契約を終了する3日前に予告しなければなりません。)

4. 給与支払が遅れた場合における労働者への賠償額の計算利率

同法第97条第4項にのっとり、雇用者は、あらゆる手を尽くしたがやむを得ない事由により期日どおりに給与を支払うことができない場合においても、給与支払が30日以上遅れてはなりません。雇用者は労働者に対し、給与支払が15日以上遅れた場合、少なくとも雇用者が労働者へ給与を支払うために口座を開設した銀行の給与支払い時点で公表している1 ヶ月の定期預金の利率をもとに計算される、給与支払に遅れた金額に相応する利息分の金額を代償として支払わなければなりません。

参考元:

2019年労働法